2023年6月8日放送の【あしたが変わるトリセツショー】で、「汗のお悩み改善!臭いベタつき熱中症予防まで」について紹介されました。
汗がベタつく、汗がにおう、暑さに弱い・・・。
そんな悩みの大きな原因のひとつが、汗にある変化が起きてしまうことでした。
まずはチェック!あなたの汗は大丈夫??
「汗」チェックシート項目
□空調の効いた室内にいることが多い
□座っていることが多い
□運動する機会が少ない
□汗のにおいが気になりがちだ
□汗をかくと肌がベタつく
□暑いと心拍数が高くなる
□暖かいのに皮膚が冷たく感じる
このチェック項目で5つ以上当てはまる人は、汗に変化が起きているかも・・・
汗のにおい・ベタつきの原因は「汗腺」の変化
暑さに弱かったり、汗の臭い・ベタつきの原因は、汗を出す器官「汗腺」の変化により、汗が塩っぱくなってしまうこと。
汗腺が変化する原因は以下の2つになります。
①加齢による影響
年齢とともに、「汗腺」 が潰れたかのように萎縮してしまいます。
その結果、少年野球チームの子どもたちとご両親の汗の塩分濃度を比べてみると、2倍以上の差があったそう。
➁汗をかかないこと
汗の原料となる血液には、塩分など体に欠かせない成分が含まれています。
そのまま汗として流してしまうと、必要な成分まで漏れ出すことに。
そこで重要なのが、汗を体の外へ送り出す前に、必要な成分をこしとって体内に戻す”こしとり機能”。
汗をかかないことで汗腺が衰えると、この”こしとり機能”が働かなくなり、塩分が再吸収されずに汗が塩っぱく変化してしまいます。
その結果、暑さに弱い体になったり、汗のベタつき、においの原因に。
汗が塩っぱいと お悩みになる理由とは?
暑さに弱い
塩っぱくない汗は塩分が少ないため早く蒸発します。
すると、水が蒸発するときに熱を奪う「気化熱」によって、体から素早く熱を逃がすことができます。
一方、塩っぱい汗は乾きにくく熱を逃がしにくいため、しょっぱい汗の人は暑さに弱くなってしまいます。
汗がベタつく
塩っぱい汗の中には多くの塩分が含まれています。
汗が乾いたあと皮膚の上に塩分が残るため、お肌がベタつきやすくなってしまいます。
汗がにおう
塩っぱい汗には「炭酸水素イオン」という成分が含まれています。
炭酸水素イオンが汗に多く出ることで、イヤな汗のにおいになってしまいます。
※汗の悩みの原因には皮膚の状態やその他の病気などもあります。すべてが塩分濃度によるものではありません。
汗をかくトレーニング 「暑熱順化」で汗を若返らせるやり方
「暑熱順化」とは、汗をかく能力を強めるトレーニングのこと。
近年急増している熱中症への対策として、塩っぱくない汗をかける体作りをすることが勧められています。
近年では暑熱順化を実施する時期を示す「暑熱順化前線」も発表されています。
暑熱順化法①運動
暑熱順化をするのに一番の方法は「運動」。
運動する際の目安がこちら。
暑熱純化 運動の目安
① やや暑い環境で
② ややきつい運動を
③ 毎日30分程度行う
※体調が悪くなった場合は運動をやめてください
実際に、汗の専門家たちも体を動かして汗をかき、暑熱順化を行っているそう
暑熱順化法➁手足温浴法
運動ができない方や、苦手な方にオススメなのが「手足温浴法」という入浴方法。
暑熱順化 手足温浴法
① 約42℃のお湯に
② 手首と足首をつけて
③ 30分温浴する
※めまいや貧血などの症状が出たら、温浴を中止してください
手足温浴法を2週間続けた2名は、汗の塩分濃度が30~45%低下!
こしとり機能が改善し、汗のにおいやベタつきも解消されたそうです。
運動と温浴法の両方を混ぜてかまわないので2週間続けると、汗腺機能の向上が期待できます。
熱中症予防にぜひ役立てよう!
汗の取扱注意事項
ふだん汗をかいていない人は?
ふだん汗をかく習慣がない人は、いきなり激しく汗をかかないよう、徐々に汗の量を増やしていきましょう。
汗をかいた後の肌のお手入れは?
汗をかいたまま放置しておくと、皮膚に炎症が起きたりかゆみが起きたりする原因に。
汗をかいたあとは、早めにシャワーなどで洗い流したり、タオルなどで拭き取りましょう。
汗をかく際に注意することは?
汗をかく際には、熱中症にくれぐれも注意!
運動や温浴法で体調が悪くなったときは、すぐに中止するようにしてください。
また、熱中症を防ぐために、暑熱順化を行う際には水分とともに塩分の補給も忘れずに行ってください。